3.iPS細胞が広げる「移植」と「創薬」の可能性
従来の幹細胞移植は血液疾患などが主でしたが、iPS細胞の登場によりその適応は飛躍的に広がっています。
●多様な組織への移植: 「ヒト細胞 → iPS細胞 → 別の必要な細胞(心筋や網膜など)」というプロセスを経て、特定の役割を持つiPS細胞由来の細胞*Ⅶへと変化させることで、様々な臓器の治療が可能になります。2014年には世界で初めて網膜の治療に活用されました。
●「創薬研究」*Ⅷへの応用: 患者さんの細胞から作った疾患特異的iPS細胞*Ⅸを使うことで、これまで難しかった難病の病態を培養皿の中で再現できるようになりました。これにより、数千億円もの費用と10年以上の歳月がかかる薬の開発において、より正確かつ効率的に新薬の候補を見つけ出すことが可能になっています。
再生医療は単なる「移植」に留まらず、病気そのものの原因を解明し、新しい治療薬を生み出す現代医学の強力な武器となっているのです。